学会報告・最新医療情報

2019.07.23

講習会

先日、レベルアップ講習会に参加してきました。

講習内容は内視鏡所見や病理診断、消化器がんの術式・管理、内視鏡止血術、緩和ケアとバリエーション多彩で内視鏡以外の専門分野の講義もあり大変勉強になりました。

講義して下さる先生方は各専門分野の医師のため、専門的な医療のお話はとても興味深く有意義な時間を過ごすことが出来ました。楽しみな講習会の一つであるため、また次回も参加したいと思います。

今回は講義の中にありました、消化器がんと予防について少しご紹介をさせて頂きます。

近年ではがんに罹患する方のうち、消化器がんの占める割合は2人に1人となっております。特に胃がん、大腸がんは男女共に上位を占めており増加傾向にあります。がんは初期のうちは自覚症状がなく発見が遅れがちになります。

このため、自覚症状がない時から定期的ながん検診を受けて病気の早期発見・治療に繋げていくことが大切であります。

 

当院での食道がんと診断される件数が、近年増えてきております。食道がんの罹患率は40歳代後半以降に増加し始めます。

食道がんには主に扁平上皮癌と腺癌の2つのタイプがあり、90%は扁平上皮がんで主に飲酒と喫煙が危険因子となっております。しかし、最近では欧米型の食生活による食道胃逆流症とそれに伴って慢性的な炎症を引き起こすバレット食道、ピロリ菌の感染率低下により胃酸分泌の増加、肥満や喫煙により腺癌は増加傾向にあります。

しみる感じがする、つかえ感、胸痛・背部痛、咳、声のかすれなどの症状がある場合は内視鏡検査をお勧め致します。バリウム検査に比べて内視鏡検査は早期がんを見つけることが出来、食道がんの診断には欠かせない検査となっております。当院ではNBI機能による内視鏡診断を行い早期発見に繋げております。

がんの原因となる日常生活習慣の喫煙習慣、飲酒習慣、食習慣、運動習慣、肥満度(BMI)を見直し、健康的な生活習慣を送ることが出来るように意識し予防に努めていくことが大切であります。

働き盛りの世代は仕事や家庭においても多忙となり、自身の健康はつい後回しになってしまいます。自分自身のためだけでなく、家族のためにも年に一度健康チェックを行って頂きたいと思います。

当院は藤沢市検診の実施対象施設であり、各種健康診断、人間ドックも行っております。少しでも気になる症状がございましたら、ご相談頂けたらと思います。

看護師 森山

 

 

 

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